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http://mayuguni.exblog.jp/で、溢れすぎちゃった昔のものを、こちらにまとめてみたいあなぁと。


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微笑ましい惨事

に遭遇した。
11日の事である。

久々に長文である。

昨日の12日は、少し仕事場でごそごそした後、
本当に久しぶりに、ゆっくりと三茶の清水湯へ行って、
熱い湯に浸かって来た。

随分以前に日記で書いた通り、
やはりここの湯舟は男達の戦場であって、
今回はクリーニング屋のじじいと、造園屋のじじい。
それに何も知らずに参戦してしまった若者による、
三つ巴の戦いが熾烈を極めていた。

兎に角、清水湯の天井の高さ、この気持ち良さはどうだろう。
浴室でも脱衣所でも、ボケえと上を見ているだけで気が晴れてくる。

10年目に会社を辞めて、何するとは無しにここに通っていた頃、
やはりいつも天井を見上げていた事を思い出したりした。
その頃は、目線を降ろすと番台に先代の爺さんがいて、
西日を浴びて微動だにせず座っていたけれど、
今は息子さんと娘さんが交代で座る。

本年50歳になる音楽好きの息子さんは話好きでもあり、
いつ行っても「サッチモがさぁ」「ポリスがさぁ」
時として「ラウドネスのね」「マキオズが」
更には「エミネムってよぉ」等々、
各方面から話題を繰り出されるので油断が出来ない。
そればかりか、服を脱ぐのに時間がかかり、
今日も裸になるまで30分かかった。

Relax撮影時の話から、また撮影をという話になって、
休みの日、そして撮影後に呑みに行くという条件で、
あっと言う間に承諾を得た。
次回はどうしても、人の気配を感じて撮らねばならぬ気がする撮影。

なので30分もムダではなかった。
が、寒かった。

で、惨事の話は清水湯と関係がないのである。

11日は、まず三茶に行ってその後は高円寺へ。
最初の惨事は三茶で起きた。

世田谷線改札横の喫煙所、いつも一服しに行く場所。
そこにはお父さんが大好きな推定4歳の女の子と、
娘が可愛くて仕方がない様子の若いお父さん。

お父さんが煙草を吸う間、まとわりついて待っている。
時々走り出して跳ね回った後、また戻ってまつわりつく。
お父さんは足を踏まれても幸せそうにしている。

と、娘が「ママに電話する」と言い出した。
お父さんは微笑みながら「いーよぉ」と言って、
自身の携帯を差し出した。

娘はお父さんの携帯も大好きなのだ。
携帯を持ったままわーいと駆け出して、
ぴょんぴょんと飛び跳ねた。
誠に微笑ましいのである。

が、跳ねた拍子に携帯が宙を舞い、
娘の足下へ落下、バッテリーが蓋ごと吹っ飛んだ。
しかし、別にこれが惨事ではない。

携帯はそのまま、への字の状態で滑り続ける。
慌てて追いすがる娘。煙草をくわえて見つめる父親。
と、追いついた娘は、その小さな右足で携帯を踏みつけて、
ようやっと捕まえたと得意気な顔をした。

哀れ携帯電話はメシリと音を立て、
真っ二つに折れた上に、合計四つのプラスチックの塊となり、
液晶画面の枠が僕の足下まで飛んで来た。

流石にまずいと気付いた娘は、
作り笑顔で父親を見上げる。
僕が拾った液晶画面を受け取り、
娘の拾った元携帯電話を受け取ると、
父親は切ない笑顔で、
「ママに電話出来なくなっちゃったねぇ」
と言って娘を見下ろした。

そんな事があってから、高円寺へ。
吉祥寺から乗った電車。
阿佐ヶ谷を過ぎ、さぁ降りようかと思っていると、

「次は中野ぉ、中野です」のアナウンス。

あれれと思っていると、だめ押しで「中野です」。
俺は呆けていたのだなぁ、高円寺に気付かないなんてと、
すぐさま自分を疑っていると、

「失礼しました。次は阿佐ヶ谷ぁ、阿佐ヶ谷です」

ここまで来たら、車内に静かなざわめきが起きた。
最後尾に乗っていたので、車掌室を見ようとしたら、
他の客もみんな見てる。僕は少し自信を取り戻してみたりする。

電車が高円寺のホームに入り、スピードを落とし始めたら、

「失礼しましたぁ。高円寺ぃ、高円寺にぃ、着きました」

客がみんな笑っている。
降りながら見ると、
若い車掌は見た事ないくらい帽子を深く被って、
それでもホームを指差し確認していた。

高円寺に着いてからは、
筒井康隆氏の「急流」の如く、時計の針が急加速して、
気付けば深夜のガード下を歩きながら、
結婚10周年記念日のちゃん松夫妻、そしてその息子、
やっと歩ける様になったミニシゲヲ、ビューティーギターキム億寸、
突然呼び出されてしまったUNO☆1さん、
へべれけ過ぎる民蔵さんの後ろ姿を、
何枚も何枚も撮影していた。

関係ないけれど、
人を引き合わせるのは、自信があっても大変緊張するのである。

店を出るとき、ちゃん松がミニシゲヲを見事にひっくり返した。
頭からふすまにぶつかったミニシゲヲはわんわか泣いて、
黙っていたけれど、ふすまに穴が開いて、
僕は一瞬緊迫したけれど、
妻ちゃん松が大笑いしていたので、
これも微笑ましい惨事とする事にして店を出た。

大変長らくありがとうございました。

写真は、美女が誘う様な看板。
写真は、僕のお値段。
写真は、大変危険そうな犬のうんこ禁止。

お粗末様でした。
微笑ましい惨事_b0208823_14135156.jpg

微笑ましい惨事_b0208823_14134941.jpg

微笑ましい惨事_b0208823_14134720.jpg

by fullinuyamayuge | 2007-02-13 14:12